コラボ・リクエスト

この数年にわたり、日本グループ・ダイナミックス学会では常任理事会企画として「コラボ・リクエスト」が実施されてきました。この企画の目的は、学会(発表)を通じて、研究者とクライアントとのマッチングを行い、産学連携を中心とした共同研究へと展開していくきっかけを提供することです。今大会でも募集要項PDFに基づいて呼びかけをいたしました。今年度はこれまでの成果を改めて見つめ直す常任理事会企画としてシンポジウムを開催いたします。

常任理事会企画シンポジウム(9月17日(土)13:30〜15:30)

コラボ・リクエストのこれまでとこれから

 企画者 日本グループ・ダイナミックス学会常任理事会
 話題提供者 榊 敏朗(合同会社SAT研究所)
 話題提供者 永合 由美子(BMDesign研究所)
 話題提供者 正木 郁太郎(東京女子大学)
 指定討論者 西田 公昭(立正大学)
 <司会:五十嵐 祐(名古屋大学)>

 2018年から始まったコラボ・リクエスト企画は、学会での発表の機会を通じて、心理学の専門的な知見をビジネスや課題解決に活かしたいというニーズを持つ企業やNPOなどのクライアント(団体)と、実社会に根ざした研究への志向性を持つ社会心理学の研究者とのマッチングを促進し、産学連携をベースとした実践知としての共同研究を創発しようとするユニークな試みである。これまでに多くのクライアントからの参加があり、共同研究としてその成果が結実した事例もある一方、残念ながらマッチングに至らなかった事例もある。クライアントと研究者のどちらにとっても、産学連携の潜在ニーズは十分存在するであろうが、多くの研究者にとっては、学術的な関心と産学連携が両立しうるのか、一定の成果を見越した研究計画をマネジメントできるのか、クライアントのリクエストに専門家として十分に応えられるのか、各種の懸念があるのもまた事実である。逆に、クライアントとしては、学会という場でどういった形でのコラボが期待されているのか、肝心のところを掴みきれていないのではという不安もあるだろう。

 本企画では、コラボ・リクエスト企画にこれまで参加いただいたクライアントの方々をお招きし、企業との共同研究をアクティブに実践してきた研究者、そしてフロアの参加者とともに、こうした懸念や不安を解消するためのヒントを探り、社会心理学のフィールドにおける産学連携のあるべき姿について議論していきたい。榊氏にはコラボ・リクエスト企画におけるマッチング成立の事例について、永合氏には不成立の事例について紹介いただき、それぞれクライアントの立場から見たコラボ・リクエスト企画の意義と、今後の課題・期待についてお話しいただく。正木氏には、社会心理学者として多様な企業との共同研究に携わってきたご自身の経験を踏まえ、クライアントと研究者のニーズをどのようにすり合わせ、実践知を達成していくのか、その萌芽となるアイデアを共有していただく。西田氏には、コラボ・リクエスト企画の発案者として、クライアント・研究者双方へのサジェスチョンを含めた指定討論をお願いする。


広告・協賛

 例年、日本グループ・ダイナミックス学会は多くの企業より協賛を頂いております。皆様のご支援に感謝の意を表するため、ご協賛をいただいた折には本ページにて随時ご紹介させていただきます。

<第68回大会へのご協賛>


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